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青森県の核産業について考える 高速増殖炉もんじゅ

初めに

本記事は原子力産業についても賛成も反対もしない、中立の立場です。

予めご了承ください。

 

これまで青森県のむつ・小笠原開発計画や日本原燃について記事でまとめて来ました。今回は青森とは少し離れますが、核燃料サイクルという大きな流れでは繋がっている高速増殖炉もんじゅについて、素人なりに調べて書いていきたい思います。

 

 

高速増殖炉もんじゅ

高速増殖炉もんじゅ(以下もんじゅ)は福井県敦賀市にある日本原子力研究開発機構の高速増殖炉です。電力会社などが持つ商業用原子炉とは異なり、実験炉であるため所管は文部科学省が担っています。

 

もんじゅの目的としてはMOX燃料と呼ばれるプルトニウム・ウラン酸化物を利用し、本来ならば廃棄されるウラン238からプルトニウム239を作り出しかつ発電を行うことです。

まず通常の原子力発電では燃料に核分裂しやすいウラン235(3~5%)に核分裂しにくいウラン238(95~97%)を含む混合物を3~4年かけて反応させ熱源としています。ポイントはここで使用されるウラン238は燃料としては使用されていないという点です。

 

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ウラン238をプルトニウム239に変換することは現状の軽水炉では不可能であり、そこで高速増殖炉が必要になりました。高速増殖炉はウラン238に高速中性子をぶつけてプルトニウム239とすることで核分裂する燃料に変換可能です。高速中性子をウラン238にぶつけるには冷媒を水からナトリウムなど重量が大きな原子に変更する必要がありました。しかしこの冷媒にナトリウムを使用するというのが難問でした。

 

金属ナトリウム漏洩事故、そして廃炉へ

皆さんも理科の授業で習ったことがあるかもしれませんが、金属ナトリウムなどのアルカリ金属は空気中で容易に酸素と反応し自然発火するため石油など空気が触れない保管方法を必要とします。またもんじゅでは約200℃という高温で運用されるため、その取り扱いには細心の注意が必要でした。

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しかし1995年に金属ナトリウムが約640kg漏洩した事故が原因で火災になりました。この際の事故対応の遅さや事故の隠蔽などの問題があり、もんじゅは2010年までの15年間運転を停止しました。

2010年運転再開後もトラブルが続発し、2012年には点検漏れ箇所が9679か所あったことが報告され、2013年には再度運転停止となりました。そして2016年日本政府はもんじゅ廃炉に向けた調整に入り、同年12月に廃炉が決定されました。

 

工場管理の問題

もんじゅは理論上は核廃棄物を減らし、更に燃料として活用する夢の原子炉でした。

個人的に思うのですが、私は工場で働いている関係で完璧な工場は無いと思っています。きちんと点検しても配管から漏れが生じることはありますし、ヒューマンエラーもあります。そのトラブルをケアしながらオペレーションしているというのが現場のだと思います。

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もんじゅの最大の問題は100%安全に運用できるという前提だったのでは無いかと思います。理論と現場は異なった、それが国家プロジェクトという巨大な機構の中で現場を知らない上層部が理論だけを見てゴーサインを出してしまったそうゆうことだと思います。私は高速増殖炉を今後も続けるならば上層部に現場を知る技術者を入れると共に、漏れても直ぐに発火しない冷媒の開発、もしくは漏れても直ぐに発火させない機構を入念に作りこんでから行うべきだと思います。

 

日本原燃との関係性

日本原燃の業務の一つに再処理事業があります。これは全国の原子力発電から排出される使用済み核燃料を受け取り、ウラン、プルトニウム、高レベル放射性廃棄物に分離し、ウランとプルトニウムをMOX燃料に変える機能を担っています。

つまり、高速増殖炉が無いと日本原燃が再処理したMOX燃料は消費先が無くなってしまうということです。そこで立ち上がった解決策が現在建設中の大間原子力発電所です。大間原子力発電所の特徴は燃料にMOX燃料を使用する軽水炉原子力発電所という新しい技術だそうです。これが可能ならば冷媒が水で良く管理面の問題は解決しますが、その原理等については私もまだ詳しくありません。

今後調べて追記していければと思います。

 

 

参照サイト

hamaoka.chuden.jp

www.jaea.go.jp

www.enecho.meti.go.jp